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家庭で行なわれているまちがいだらけの処理方法 毛抜きは1本の毛を太くする
毛抜きを使うのも決していい方法ではありませんが、毛を抜くと気持ちがいいという人の気持ちは、分からなくはないですね。何となく快感につながる部分がありますから……。
でも、まあ趣味だという人はどちらかというとエレクトロロジストに
なったほうがいいんじゃないかと思います。

毛抜きによる刺激の場合、毛の本数はあまり変わりませんが、再び生えてくる毛を太く濃く
してしまいます。また、これも抜く角度によって、毛のうの角度が変わってしまうのです。
眉毛を毛抜きで整えている人の中に気付いてる人もあるかと思いますが、本来、
眉毛も一定の流れにそって生えていますね。眉毛を抜く時、毛流れにそって抜けば
良いのですが、何気なく上方向、あるいは下方向へ引っ張って抜いていると、
そこの部分だけ上向きに、あるいは下向きに毛が生えてきます。
おまけに、抜くということは、毛切れを起こす可能性が大きいのです。
毛切れを起こすと、毛は皮膚表面に出てこないまま体内で伸びる内部成長毛(イングロウンヘア)に
なってしまうわけです。
これは髪の毛を一本抜いて、その両端を両手で引っ張ると、毛が切れる瞬間に、
毛先がクルクル回ったり、ちぢれた感じになるのをご覧になったことがあると思います。
これと同じことが、皮膚の中で起こるのです。このため、むだ毛が伸びても毛先の方向が
表皮に向かわずに、身体の中に伸びていったりするのです。
毛はタンパク質ですから、雑菌達にとって、こんなご馳走はありません。汗をかきやすく
汚れのたまりやすいワキなどは、化膿してしまうことが多くあります。毛を抜くということは、
毛穴が空洞になってしまうことですから、後の手入れをしない毛抜き処理は、
毛穴の汚れの巣窟にしてしまうのです。
よくワキを見ると、何となく黒ずんでいる人が少なくありません。これは、毛穴に汚れが入ってしまうから、化膿を繰り返して、シミになってしまうこともあります。気をつけてほしいですね。
抜くという作業は、カミソリのように、カミソリの刃のあたる皮膚の部位全体に悪影響を
与えるということにはなりませんが、それでも1本1本の毛を濃くしていくのです。
さらには、毛流を変える、内部成長毛をつくりやすい、
そしてそのことによって炎症を起こしやすいという結果を招くことになるのです。